トラマドールは「立派な」麻薬
Chronic use of tramadol after acute pain episode: cohort study

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
BMJ
年月
May 2018
365
開始ページ
l1849

背景

他オピオイド系鎮痛薬と比べトラマドールは依存性が低いとされているが、本当か。Mayo ClinicのJefferyらは、2009〜2018年の保険請求データを基に、待機的手術後にオピオイド初回投与を行なった患者(n=444,764)を対象として、トラマドール単独投薬と他短時間作用型オピオイド系鎮痛薬との間の退院後投与長期化リスクを比較する後向観察研究を行なった。

結論

手術後処方が最も多かったのはヒドロコドン(53.0%)で次がオキシコドン(37.5%)、トラマドールは4.0%だった。他の短時間作用型オピオイド系鎮痛薬と比べ、トラマドール単独投薬は追加オピオイド使用リスクが6%高かった。また継続長期使用の調整リスクは47%、CONSORT慢性使用の調整リスクは41%増した。

評価

意外な結論であり、著者らはDEA・FDAによる同薬の分類(現在 schedule IV)の変更を要求している。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy