フレイルとAD型認知症の脳病理・臨床表現型との関連を調査
Investigation of frailty as a moderator of the relationship between neuropathology and dementia in Alzheimer's disease: a cross-sectional analysis of data from the Rush Memory and Aging Project

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
The Lancet Neurology
年月
February 2019
18
開始ページ
177

背景

フレイルとアルツハイマー型痴呆症(AD)の脳病変・臨床表現型の間の関係は。カナダDalhousie UniversityのRockwoodらは、Rush Memory and Aging Project登録59歳以上の中高齢者456名を対象として、これらの関連を検討する横断研究を行なった。

結論

フレイル(OR:1.76)・AD型脳病理(OR:4.81)は独立してAD型臨床表現型と関連し、AD型脳病理とAD型臨床表現型の関連モデルにフレイルを追加した場合、モデル整合性は改善した。またフレイルとAD型脳病理との間に有意な相互作用も認められた(OR:0.73)。高フレイルスコア患者は低スコア患者より、AD型脳病理とAD型臨床表現型との直接リンクが弱かった。

評価

この関連を精査した初めての研究で、全体的には首肯できる結論となったが、高フレイル者でAD型脳病理と臨床表現型との相互作用が弱まるという結論は解釈が難しい。著者らは、高フレイルの場合認知症に至る非AD的諸経路も発動しているためではないか、という説明を提供している。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy