膝OA患者の歩行能力改善には股関節強化が重要
Does adding hip exercises to quadriceps exercises result in superior outcomes in pain, function and quality of life for people with knee osteoarthritis? A systematic review and meta-analysis
背景
変形性膝関節症(KOA)患者は大腿四頭筋に加え股関節運動が重要と言われている。オーストラリアLatrobe UniversityのSemciwらは、この点を検証した8 RCT(n=340)を対象とする系統レビュー・メタ解析を行なった。
結論
股関節強化トレーニングの追加は有意に歩行機能を改善したが(標準化平均差[SMD]−1.06)、疼痛(−0.09)・患者報告機能(−0.74)・階段昇降能力(−0.7)アウトカムには効果がなかった。サブグループ解析では、機能的神経筋系トレーニングと比べ、股関節レジスタンストレーニングは疼痛・患者報告機能の改善に有効であった。
評価
著者らは、股関節トレーニングの追加は有効であると結論している。股関節外転筋を強化することで膝の負担が軽くなる、等の機構が考えられている。


