高齢者は長期の運動継続で転倒・骨折を予防できるか
Association of Long-term Exercise Training With Risk of Falls, Fractures, Hospitalizations, and Mortality in Older Adults
背景
高齢者は長期運動で転倒・骨折等リスクを軽減できるか。フランスToulouse UniversityのSouto Barretoらは、介入期間が1年以上の46RCT(n=22,709)を対象として系統レビューを行い、その40研究(n=21,868)をメタ解析した(平均年齢73.1歳・66.3%女性)。介入の多くは、中等強度の多種目運動(例:有酸素+筋力+バランス)を平均頻度週3回/一回50分行っていた。
結論
運動は転倒リスクを12%(RR:0.88)、傷害を伴う転倒リスクを26%低減し(RR:0.74)、骨折リスクにも低減傾向があったが、複数回転倒・入院・死亡のリスクとは関連しなかった。
評価
入院や死亡に関わるほどの効果は認められなかったが、転倒予防に一定の効果を見出した。最適モード・頻度が未だ発見されていない可能性が高い。