早めの転倒予防介入で医療費を大幅削減できる
The Potential to Reduce Falls and Avert Costs by Clinically Managing Fall Risk
背景
介入によって予防可能だった転倒数やそれによって抑えられたコストはどれほどか。CDCのLeeらは、1994〜2017年に発表された査読論文へのレビューを行い、7つのリスク要因と7つのエビデンスに基づいた転倒予防介入を特定し、それにより予防可能だった65歳以上の高齢者転倒数と医療コストを算出した。
結論
人口サイズによって差はあるが、単一介入の実施は9,563〜45,164例の(要医療)転倒を予防し、年間9400〜44200万ドルの医療費を削減できたと推定される。最大数への援助が可能な介入は、作業療法士指導による家屋安全策指導とビタミンDサプリ服用だった。
評価
CDCによる調査・推計で、一定の説得力がある。転倒予防へのビタミンDの有効性には諸説があり、USPSTFはアップデートした転倒予防の項目から削除している(https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/Page/Document/RecommendationStatementFinal/falls-prevention-in-older-adults-interventions1#Pod7)。中年期からの運動や環境整備が重要なことは確実である。