太極拳で高齢者の転倒を予防?
Effectiveness of a Therapeutic Tai Ji Quan Intervention vs a Multimodal Exercise Intervention to Prevent Falls Among Older Adults at High Risk of Falling: A Randomized Clinical Trial
背景
太極拳は高齢者の転倒予防に有効か。中国Shanghai University of SportのLiらは、1年以内の転倒歴またはモビリティ障害を有する70歳以上の高齢者670名を対象として、これを検証するRCTを行った。患者は、ストレッチ群・TJQMBB(太極拳ベースの新介入法)群・MME(modified forms and therapeutic movement exercises)群に割り付けた。一次アウトカムは6ヶ月後の転倒頻度である。
結論
6ヶ月での転倒発生率比はストレッチ群と比べTJQMBB群(IRR:0.42)とMME群(IRR:0.60)で有意に低く、TJQMBB群はMME群と比べ31%転倒率が低かった。
評価
太極拳ベーストレーニングをストレッチや筋力トレーニングなどの運動と比較した研究は初めてだが、太極拳の転倒予防効果にはすでにメタ解析がある(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28736853)。この効果の信憑性は高い。