CKD患者への運動療法
Twelve weeks of supervised exercise improves self-reported symptom burden and fatigue in chronic kidney disease: a secondary analysis of the ‘ExTra CKD’ trial
背景
慢性腎疾患(CKD)患者の疲労感や睡眠障害に運動療法は有効か。英University of LeicesterのWilkinsonら(ExTra CKD)は、腎移植を必要としないCKD患者36名(平均eGFR:25.5 mL/min/1.73 m2)を対象として、週3回×12週の有酸素運動(AE)、およびAE+レジスタンストレーニング(CE)の効果を比較するRCTを行った。アウトカムは、疲労感・HRQOL・身体活動量である。
結論
運動は両群ともで疲労感軽減に有効であり、全体症状を17%低減した。AE群では痒み・無気力・息切れ・睡眠障害・筋力低下・筋肉の強張り・痙攣・レストレスレッグス症候群が緩和され、身体活動における自己効力感も増した。CE群では筋力低下に更なる効果があった。身体機能・活動量に変化はなかった。
評価
重要性が増している主題でレビューもあり(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0272638617305449)、一般的な有益性はコンセンサスとみられるが、ここでの研究を含め未だ小規模であり、最適手法は固まっていない。