ビッグデータで運動のメンタル効果を確認

Association between physical exercise and mental health in 1.2 million individuals in the USA between 2011 and 2015: a cross-sectional study

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背景

運動とメンタルヘルスの関連研究は多いが、小規模で主観的である。Yale UniversityのChekroudらは、18歳以上のCDCBehavioral Risk Factors Surveillance System（BRFSS）研究登録者1,237,194名のデータを用いて、運動の種類・頻度・時間・強度と自己報告によるメンタルヘルス状態の関連を検討する横断研究を行なった。

結論

運動をしない群と比べて運動をする群の方がメンタルヘルスの悪化した日が過去1ヶ月で1.49日少なかった一方、過度の運動もメンタル悪化と関連した（1回3時間/週5回以上）。どのタイプの運動も運動をしないよりメンタルヘルス悪化リスクを低下させたが、特に週3〜5回、1回45分以上のチームスポーツ（22.3%）・サイクリング（21.6%）・有酸素運動・ジム活動（20.1%）の低下度が著しかった。

評価

120万人以上のビッグデータをクラウドで集めて分析した、という研究である。「運動はメンタルに良い」という常識的結論だが、過度では悪い、高学歴者・高収入者の方がメンタル効果がある等、面白い観察も導いている。主題、方法論とも画期的な結果である。