肩インピジメント症候群への鏡視下肩峰下除圧術は無益
Subacromial decompression versus diagnostic arthroscopy for shoulder impingement: randomised, placebo surgery controlled clinical trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
BMJ
年月
July 2018
362
開始ページ
k2860

背景

肩インピジメント症候群への鏡視下肩峰下除圧術(ASD)の効果は。フィンランドHelsinki University HospitalのPaavolaらは、同患者210名をASD群・運動療法群・シャム処置対照群(diagnostic arthroscopy)に割付ける多施設3群間DBRCTを行なった。一次アウトカム指標は24ヶ月後の安静時肩痛である。

結論

ASDに一次アウトカム有効性を認めなかった。良好アウトカムの傾向はあったが、最小臨床的有意差には至らなかった。

評価

Lancetが高インパクトの無益論文を掲載しており(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)32457-1/fulltext)、ASDが肩インピンジメントに無益であるのはほぼ確定的とみられる。術式自体は葬られるべきでない、という主張は未だ多いようである。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy