肩インピジメント症候群への鏡視下肩峰下除圧術は無益
Subacromial decompression versus diagnostic arthroscopy for shoulder impingement: randomised, placebo surgery controlled clinical trial
背景
肩インピジメント症候群への鏡視下肩峰下除圧術(ASD)の効果は。フィンランドHelsinki University HospitalのPaavolaらは、同患者210名をASD群・運動療法群・シャム処置対照群(diagnostic arthroscopy)に割付ける多施設3群間DBRCTを行なった。一次アウトカム指標は24ヶ月後の安静時肩痛である。
結論
ASDに一次アウトカム有効性を認めなかった。良好アウトカムの傾向はあったが、最小臨床的有意差には至らなかった。
評価
Lancetが高インパクトの無益論文を掲載しており(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)32457-1/fulltext)、ASDが肩インピンジメントに無益であるのはほぼ確定的とみられる。術式自体は葬られるべきでない、という主張は未だ多いようである。