健康人へのウォーキング効果をメタ解析
Effects of frequency, intensity, duration and volume of walking interventions on CVD risk factors: a systematic review and meta-regression analysis of randomised controlled trials among inactive healthy adults
背景
ウォーキングは健康人の心血管疾患(CVD)リスクを低減するが、その最適処方量は不明である。英Ulster UniversityのMurphyらは、CVDリスク因子とウォーキング介入の頻度・強度・時間との用量反応関係を検討するため、不活動的健康成人を対象として8週以上の比較介入を行った37 RCT(n=2,001)のシステマティックレビュー・メタ解析を行った。
結論
体重・BMI・体脂肪・収縮/拡張期血圧・空腹時血糖値・VO2maXの7CVDリスク因子に対するウォーキング介入の有意な効果が認められた一方、腹囲・ウェストヒップ比・血中脂質濃度に関しては有意な効果はなかった。ウォーキングの最適処方を決定するためには未だエビデンス不足である。
評価
ウォーキングの健康人への効果は確定的だが最適処方の決定は未だできない、という研究現状である。著者らは、運動不足の健康人には「少しでも歩く」という処方が有益だろう、と示唆している。