アンケート調査では運動不足はわからない
What they say and what they do: comparing physical activity across the USA, England and the Netherlands
背景
日常活動する主体の身体活動(PA)の程度を高信頼度で評価するのは困難である。University of Southern CaliforniaのKapteynらは、18歳以上の米(n=540)・英(n=254)・オランダ(n=748)人のPA量を手首装着型加速度センサー活動量計で測定し、運動の量・頻度・強度に関するアンケート回答自己報告と比較する研究を行った。
結論
自己報告データでは国・集団によるPA量の差は小さかったが、活動量計データでは大きく異なり、米は英・オランダと比べPA量が大幅に少なかった(50歳以上の米国人の38%がオランダにおける最も不活動な5分位に位置した)。また活動量計データでは年齢と共にPA量は大幅に低下したが、自己報告ではそのようなパターンは確認されなかった。
評価
国・集団によってアンケートの解釈が異なることが明らかになった。著者らはこの違いが文化・環境差に起因すると指摘しており(例えば、車社会の米国に対して、英やオランダは国土が狭く自転車や徒歩が十分可能)、アンケート調査による運動量評価は信頼度が低い。


