アンケート調査では運動不足はわからない 
What they say and what they do: comparing physical activity across the USA, England and the Netherlands

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Journal of Epidemiology and Community Health
年月
April 2018
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開始ページ
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背景

日常活動する主体の身体活動(PA)の程度を高信頼度で評価するのは困難である。University of Southern CaliforniaのKapteynらは、18歳以上の米(n=540)・英(n=254)・オランダ(n=748)人のPA量を手首装着型加速度センサー活動量計で測定し、運動の量・頻度・強度に関するアンケート回答自己報告と比較する研究を行った。

結論

自己報告データでは国・集団によるPA量の差は小さかったが、活動量計データでは大きく異なり、米は英・オランダと比べPA量が大幅に少なかった(50歳以上の米国人の38%がオランダにおける最も不活動な5分位に位置した)。また活動量計データでは年齢と共にPA量は大幅に低下したが、自己報告ではそのようなパターンは確認されなかった。

評価

国・集団によってアンケートの解釈が異なることが明らかになった。著者らはこの違いが文化・環境差に起因すると指摘しており(例えば、車社会の米国に対して、英やオランダは国土が狭く自転車や徒歩が十分可能)、アンケート調査による運動量評価は信頼度が低い。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy