頸痛へのスラスト手技にメリットはない:最新RCT
Pragmatically Applied Cervical and Thoracic Nonthrust Manipulation Versus Thrust Manipulation for Patients With Mechanical Neck Pain: A Multicenter Randomized Clinical Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy
年月
March 2018
48
開始ページ
137

背景

頸痛へのスラスト手技(TM)とノンスラスト手技(NTM)の比較有効性には諸説がある。Youngstown State UniversityのGriswoldらは、機能的頸痛患者103名を対象として、頸部と胸部へのNTMとTMの臨床的有効性を比較するRCTを行なった。一次アウトカムは、Neck Disability Index(NDI)である。

結論

NTMとTMの間に一次アウトカム(NDI)有意差はなかった。二次アウトカム(PSFS・NPRS・DCF・GROC・受診回数・診療期間)にも有意差はなかった。

評価

明快なネガティブ結果だが、同規模のRCTでTMに軍配を上げたものがあり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21979312)、2014年のレビューでも短期的効果があると示唆している(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25125936)。この研究は多施設であることが強みで、流れを否定側に傾けるかもしれない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy