がん手術前の運動の効果をメタ解析
Preoperative exercise halves the postoperative complication rate in patients with lung cancer: a systematic review of the effect of exercise on complications, length of stay and quality of life in patients with cancer
背景
がん手術を受ける患者への運動介入は、術後合併症・入院期間・患者QOLを改善するか。オーストラリアThe University of SydneyのSteffensらは、6腫瘍タイプの患者を対象として行われた、この問題に関する17論文(13研究、n=806)の系統レビュー・メタ解析を行った。
結論
術前運動が肺切除術後の合併症発生率を低下させ(RR:0.52)、入院期間を短縮する(平均差:MD −2.86日)、という中等質のエビデンスがあった。食道癌では入院期間短縮と関連せず、口腔癌・前立腺癌患者のQOL改善に有効との個別報告があったが、大腸がんおよびその肝転移患者への効果は認められなかった。
評価
腹部手術前のPT介入が呼吸機能保持に有効である、という結果もあり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29367198)、肺・呼吸系機能の維持には有益であることが確からしくなっている。