細胞培養由来4価インフルエンザワクチン登場
Efficacy of a Cell-Culture-Derived Quadrivalent Influenza Vaccine in Children

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
October 2021
385
開始ページ
1485

背景

鶏卵使用インフルエンザワクチンの問題点を解消する細胞培養由来ワクチンが臨床化された。オランダSeqirus Clinical DevelopmentのFortanierらは、2〜18歳の小児・若者4,514名を対象として、Madin-Darbyイヌ腎細胞株を用いた細胞培養由来4価不活化インフルエンザワクチン(IIV4c)の有効性・安全性を評価するRCTを行った(対照:髄膜炎菌 ACWYワクチン)。一次エンドポイントは、A/B型インフルエンザの初回発症である。

結論

IIV4cの一次エンドポイント効果を認めた(7.8% vs. 16.2%:有効性54.6%)。有害事象に差はなかった。

評価

鶏卵使用インフルエンザワクチンは変異誘起と製造の遅さが問題であった。拡張可能性と製造高速化で細胞培養由来ワクチンに置換されてゆくことになろう。なお、インフルエンザmRNAワクチンは、近く承認される可能性がある(https://www.nature.com/articles/d41573-021-00176-7)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies