小児がん患者のCOVID-19死亡率は(δバリアント以前で)健常児の4倍以上
Global characteristics and outcomes of SARS-CoV-2 infection in children and adolescents with cancer (GRCCC): a cohort study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Lancet Oncology
年月
August 2021
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開始ページ
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背景

小児・若者がん患者がCOVID-19に罹るとどうなるのか。St Jude Children's Research HospitalのMukkadaらは、Global Registry of COVID-19 in Childhood Cancerを立ち上げ収集したがん患者または造血幹細胞移植を受けた小児・若者(19歳未満)に関する45ヵ国131施設のデータ(感染件数1,520[1,500名])を解析した。一次アウトカムは、疾患重症度とがん治療の変更である

結論

19.9%が重度〜重篤COVID-19 に罹患し、3.8%がCOVID-19で死亡した。積極的がん治療を受けている患者の55.8%で治療法が変更された。重症・重篤化のリスク要因は、低/中所得国(OR 5.8、[中高所得国1.6])・15-18歳(1.6)・リンパ球数300/mm3以下(2.5)・好中球数500/mm3以下(1.8)・ICU入室(1.8)であった。治療法変更に関連する要因は、高/中所得国・他血液悪性腫瘍一次診断・発症時COVID-19症状数・併存疾患の存在、であった。

評価

COVID-19罹患児の死亡率は世界的に1%以下とされており、〜4%は重大な数字である。しかも、ここでのデータは最新で21/2であり、δバリアントの爆発を反映していない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies