子どもは30%の確率で家族にSARS-CoV-2をうつす、乳幼児ほど危険
Association of Age and Pediatric Household Transmission of SARS-CoV-2 Infection

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Pediatrics
年月
August 2021
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開始ページ
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背景

子どもの年齢によってSARS-CoV-2の家庭内感染のオッズに違いはあるか。カナダPublic Health OntarioのBuchanらは、2020年6月1日〜12月31日にオンタリオ州でSARS-CoV-2感染が確認されたインデックス症例が18歳未満であった個人宅(6,280世帯)を対象とする住民ベースコホート研究を行った。一次アウトカムは、家庭内伝播(インデックス症例から1〜14日後に少なくとも1名の二次症例が発生した家庭)であった。

結論

27.3%で一次アウトカム(2次感染)が発生した。発端患者の平均年齢は10.7歳で、45.6%が女児であった。0〜3歳群は14〜17歳群と比較して2次感染起因オッズが高く(オッズ比 1.43)、続いて4〜8歳(1.40)、9〜13歳(1.13)であった。

評価

「家庭内で子どもから家族にうつるか」という大きな問題で、大規模調査で「約30%うつる、乳幼児のほうがうつしやすい」というコンセンサスを確認した。なお、有症・無症の区別は記載されておらず、またデータはδ等のバリアントが発生する以前のものである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies