持続的部位不明妊娠には待機か積極処置か:初めての本格検証
Effect of an Active vs Expectant Management Strategy on Successful Resolution of Pregnancy Among Patients With a Persisting Pregnancy of Unknown Location The ACT or NOT Randomized Clinical Trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
August 2021
326
開始ページ
390

背景

持続的部位不明妊娠(PPUL)には、積極管理か待機療法か。University of PennsylvaniaのBarnhartら(ACT or NOT)は、PPUL患者を待機療法・メトトレキサート(MTX)・子宮内容除去術+MTX適宜使用に割り付け、有効性・安全性を検証した(n=255)。一次アウトカムは、初期管理戦略を変更せず異所性妊娠が終了した女性の割合である。

結論

39%が割り付けた治療を拒否し、別群にクロスオーバーした。一次アウトカムにおいて、積極管理の待機療法への優位を認めた(51.5% vs 36.0%; difference, 15.4%; RR, 1.43)。積極管理群においては、MTX経験的治療は子宮内容除去術+MTX適宜使用に対し非劣性であった (54.9% vs 48.3%; difference, 6.6%)。最も一般的な有害事象は、3群すべてにおいて膣出血であった(44.2〜52.9%)。

評価

この問題に関する初めての本格的RCT検証である。問題の性質により、割り付け治療拒否者が多かったことが注目され、積極管理は割り付け者の半数が拒否して待機に変更したという。統計的には積極管理の優位性が示されたが、ほとんどの患者が処置に満足した、という。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies