COVID-19 mRNA ワクチン、妊婦・授乳婦への免疫原性を示す
Immunogenicity of COVID-19 mRNA Vaccines in Pregnant and Lactating Women

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
May 2021
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開始ページ
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背景

妊娠中・授乳中女性にCOVID-19mRNA ワクチン(Moderna/Pfizer-BioNTech)は使用できるか。Harvard Medical SchoolのBarouchらは、同女性103名を対象としてこれを検討する前向コホート研究を行った。主要アウトカム・指標は、SARS-CoV-2 のRBD抗体・スパイク特異的T細胞応答である。

結論

ワクチン2回接種後、妊婦の14%、授乳婦の44%、非妊娠者の52%が発熱を報告したが、重大有害事象はなかった。ワクチン接種後、妊婦・授乳婦・非妊婦に結合抗体・中和抗体・機能的非中和抗体・CD4/ CD8 T細胞応答があった。乳児の臍帯血および母乳にも結合抗体・中和抗体が検出された。SARS-CoV-2 B.1.1.7およびB.1.351バリアントに対する結合抗体価および中和抗体価は低下したが、T細胞応答はウイルスバリアントに対しても維持された。

評価

両ワクチンの臨床試験では妊婦・授乳婦は除外されており、いくつかの追加的小規模検証が行われていた。今のところ禁忌を示すデータはなく、このHarvardの現時点での最高信頼度結果は、妊婦・授乳婦への積極的接種を支持する。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies