COVID-19 mRNA ワクチン、妊婦・授乳婦への免疫原性を示す
Immunogenicity of COVID-19 mRNA Vaccines in Pregnant and Lactating Women
背景
妊娠中・授乳中女性にCOVID-19mRNA ワクチン(Moderna/Pfizer-BioNTech)は使用できるか。Harvard Medical SchoolのBarouchらは、同女性103名を対象としてこれを検討する前向コホート研究を行った。主要アウトカム・指標は、SARS-CoV-2 のRBD抗体・スパイク特異的T細胞応答である。
結論
ワクチン2回接種後、妊婦の14%、授乳婦の44%、非妊娠者の52%が発熱を報告したが、重大有害事象はなかった。ワクチン接種後、妊婦・授乳婦・非妊婦に結合抗体・中和抗体・機能的非中和抗体・CD4/ CD8 T細胞応答があった。乳児の臍帯血および母乳にも結合抗体・中和抗体が検出された。SARS-CoV-2 B.1.1.7およびB.1.351バリアントに対する結合抗体価および中和抗体価は低下したが、T細胞応答はウイルスバリアントに対しても維持された。
評価
両ワクチンの臨床試験では妊婦・授乳婦は除外されており、いくつかの追加的小規模検証が行われていた。今のところ禁忌を示すデータはなく、このHarvardの現時点での最高信頼度結果は、妊婦・授乳婦への積極的接種を支持する。