米介護施設老人の8%に抗菌薬が使われている
Antimicrobial Use in a Cohort of US Nursing Homes, 2017

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
April 2021
325
開始ページ
1286

背景

抗菌薬適正使用の取り組みが病院で広がっているが、介護施設では。米CDCのThompsonらは、同国161介護施設15,276名の入居者を対象に、抗菌薬使用の横断1日調査をおこなった。一次アウトカムは、入居者100名あたりの抗菌薬使用である。

結論

抗菌薬使用は100名あたり8.2名で、現存感染症の治療(77%)特に尿路感染症治療(28.1%)によく使用されていたが、感染予防目的(18.2%)特に尿路感染症予防目的(40.8%)でも使用されていた。一般に広域抗生物質で、フルオロキノロン系が最もよく使用されていた(12.9%)。

評価

抗菌薬耐性菌が「次のパンデミック」になるという警告があるが、アメリカでも介護施設を対象としたこのような大規模調査は初めてである、という。1割近い介護施設老人に抗菌薬が日常的に使われている、というのが実態である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies