早産予防における黄体ホルモン療法のRCTをメタアナリシス
Evaluating Progestogens for Preventing Preterm birth International Collaborative (EPIC): meta-analysis of individual participant data from randomised controlled trials
背景
早産予防に黄体ホルモン療法は重要なオプションとなっているが、総合的評価は。英国University of YorkのStewartら(EPPPIC)は、早産予防に対するプロゲステロンの経腟投与・筋肉注射(17-hydroxyprogesterone caproate:17-OHPC)・経口投与の効果を検証したRCTの系統レビューとメタアナリシスを行なった。
結論
31件(女性11,644名と児16,185名)が含まれた。高リスク単一児の34週前早産リスク(RR)は、経腟投与(0.78)・17-OHPC(0.83)・経口投与(0.60)でいずれも低減した。他の出生・新生児アウトカムも一貫して好ましいものであったが、それほど確実ではなかった。母体合併症の増加の可能性が示唆されたが、不確かであった。参加者属性と帰結との間の相互作用はいずれも確実でなかった。多胎妊娠の場合には、経腟投与・17-OHPCは34週間前早産リスクを低減しなかった。経口投与の効果は一般的にエビデンス不足であった。
評価
著者らは、考慮対象となる妊婦のリスクの高さからみると、真の効果はより大きいであろう、として腟坐剤と17-OHPCに基本的支持を与えている。さらなるRCTも行なわれており、ここでのレビューも最終的とはみなされない。