心血管不健康な妊婦の児は心血管不健康リスクが8倍

Associations of Maternal Cardiovascular Health in Pregnancy With Offspring Cardiovascular Health in Early Adolescence

原文を読む

背景

妊婦の心血管健康 （CVH）は児のCVHに影響するか。Northwestern UniversitのPerakらは、Hyperglycemia and Adverse Pregnancy Outcome (HAPO) StudyおよびHAPO Follow-Up Studyのデータを用いたコホート研究により、28週妊婦のCVH（BMI・血圧・総コレステロール値・血糖値・喫煙状況）と児の10-14歳時のCVH（同前）を比較・評価した（n=2,302［母子組］）。

結論

母のCVH劣性は、児の10-14歳時でのCVH劣性と有意に関連した。母の2項目以上不良と児の2項目以上不良の関連の調整後RRは7.82であった。この関連は、妊娠高血圧腎症等の出生因子の調整後でも有意であった。

評価

肥満（https://www.nature.com/articles/s41366-018-0078-1）・高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙等個別心血管リスクファクターに関して出されてきた関連報告を、CVHという初めての切り口で統合した。因果関係か随伴現象かの議論以前に、母体の健康が児に枢要であることを再確認させる。