Oxford研究が示す、(少なくとも医療者は)「COVID-19は一度かかれば半年は有症感染しない」
Antibody Status and Incidence of SARS-CoV-2 Infection in Health Care Workers
背景
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体保有がCOVID-19再感染のリスクをどの程度下げるかは重要な問題である。英国John Radcliffe HospitalのEyreらは、Oxford University関連病院で行われたスタッフ12,541名の検査・追跡(31週)データを解析した。
結論
抗スパイクIgG抗体検査陰性者11,364名、陽性者1,265名を追跡した。陰性者中223名がPCR検査陽性となった(リスク期間10,000日あたり1.09件)。そのうち100名は無症状、123名は有症状であった。抗体陽性者中のPCR検査陽性者は2名で(リスク期間10,000日あたり0.13件)、両者とも無症状であった(調整後発生率比0.11)。抗体保有者に有症感染はなかった。
評価
散発的に「再感染例が出た」等とされていた重要な問題に対する最も信頼度の高いデータで、少なくとも病院勤務可能者は「一度かかればまず半年は有症感染しない」というエビデンスを出した。同コホートからワクチン効果やバリアントへの感染・再感染リスクにも信頼すべきエビデンスが提出されよう。