ピルより有効、「モーニングアフター」IUD登場
Levonorgestrel vs. Copper Intrauterine Devices for Emergency Contraception

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
January 2021
384
開始ページ
335

背景

現在FDAが承認している「モーニングアフター」避妊薬は、レボノルゲストレル・ウリプリスタル酢酸エステル(経口薬)だけである。University of UtahのTurokらは、銅付加IUDとレボノルゲストレル含有IUDの効果・安全性を比較するランダム化非劣性試験を行った(n=711)。参加者は、受診前5日間に避妊なしまたは避妊に失敗した性交渉を1回以上行った後に緊急避妊を希望した女性で、一次アウトカムはIUD挿入1ヵ月後の尿妊娠検査陽性である。

結論

ITT解析でもPP解析でも、両手法間に優劣はなかった。妊娠率はレボノルゲストレル群0.3%、銅付加IUD群0%であった。有害事象にも差はなかった(各5.2%・4.9%)。

評価

銅付加IUDはすでに汎用されているが、モーニングアフター用法は未承認である。レボノルゲストレル含有IUDは主にこの用法を目指して開発されたもので、両者ともピル(妊娠率1〜2%)に優れ、両者間には優劣がないことが示された。FDA承認されるとみられる。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies