COVID-19最前線中国看護師の9.4%がうつ、6.5%が自殺念慮
Immediate psychological impact on nurses working at 42 government-designated hospitals during COVID-19 outbreak in China: A cross-sectional study
背景
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの最前線にいる看護師は前例のない心理的ストレスに曝されている。中国The First Affiliated Hospital of Chongqing Medical UniversityのLiらは、WeChatを介したオンラインアンケートを実施し、COVID-19の最前線看護師に対する心理的インパクトを評価した(n=4,692)。
結論
抑うつが9.4%に、不安が8.1%に、身体症状が42.7%に、自殺念慮が6.5%でみられた。 うつの保護因子は既婚(OR:0.74)、不安の危険因子と保護因子は、各々学士号以下の教育(1.26)と非感染家族の存在(0.31)であった。身体症状の最大の危険因子は、女性(1.79)、自殺念慮の最大の危険因子は主観的健康状態の悪さ(7.56)であった。
評価
同時期の中国からの報告では、看護職は精神症状の有病率が他の医療従事者より高かった、という(http://doi.org/10.3760/cma.j.cn121094-20200219-00063、http://doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2020.3976)。 このような看護師への強いストレスは、H1N1・SARSに関する研究でも報告されている(https://doi.org/10.2807/ese.16.17.19854-en、https://doi.org/10.1177/070674370705200406)。