COVID-19疑診患者を遠隔モニタリングしても看護師の病室訪問は減らない
Can continuous remote vital sign monitoring reduce the number of room visits to patients suspected of COVID-19: A quasi-experimental study
背景
COVIOD-19パンデミックでは、バイタルサインの継続的遠隔モニタリングシステムが治療病棟に緊急導入されている。オランダUniversity Medical Center Utrechtのvan Goorらは、同疑診入院患者のバイタルサインの継続的遠隔モニタリングシステム導入により、病室への訪問数、修正早期警戒スコア(MEWS)評価のための訪問数、個人用防護具(PPE)の使用数が減少したかを調査した。45日・86シフト(6病室)を観察し、2,347件の病室訪問を記録した。
結論
遠隔モニタリングシステム導入後、病室訪問数は変化しなかった。MEWSのための訪問数とPPE数も変化しなかった。MEWSのための訪問数は期間全体にわたって減少していったが、この減少はシステム導入の影響を受けなかった。夕方と夜のシフトは、日中シフトと比較して、病室への訪問が少ないことに関連した。
評価
ウェアラブルと連動したシステムVisiMobileを用いた遠隔モニタリングで、看護師の訪問数が減るという仮説のもとに調査が行われたが、予期に反し訪問数は変わらなかった。看護師にとってもまったく未知の疾患だったことが関連する可能性があるが、リモートモニタリングシステムは患者の社会的剥奪感を増幅する可能性があり、看護師たちが特に配慮したこともありえる。