避妊法中止後の妊孕性回復を大規模前向調査
Pregravid contraceptive use and fecundability: prospective cohort study
背景
避妊法とその後の妊孕性の関連は。Boston UniversityのYlandらは、17,954名のデンマークおよび北米女性を対象に、妊娠前の避妊法と受胎までの期間との関連を評価する前向コホート研究を行った。参加者は2007〜2019年の最大12ヶ月間、追跡調査票に回答した。喫煙・肥満・子宮内避妊器具(IUD)・性交頻度等の生殖能力に関連する複数の要因を調整し、分析した。登録時に6回を超える月経周期で妊娠を試みた女性は除外された。
結論
38%が経口避妊薬を使用し、13%が長時間作用型可逆的避妊法(LARC)を使用し、31%がバリア避妊法を使用した。参加者の56%が6周期以内に妊娠し、77%が12周期以内に妊娠した。妊孕性回復までの期間は、避妊薬注射法が最も遅れ(月経5〜8周期)、IUCおよび皮下インプラントの遅延が最も短かかった(2周期)。ピルとリングの遅延は3周期であった。ホルモン避妊薬の生涯使用は、妊娠までの期間とは関連しなかった。
評価
この問題に関する調査は多いが、多く経口避妊薬に関するものであり、また前向調査としてはこの研究が最大規模であろう。全体的には長期的影響はほとんどない、という心強い結論を導いており、注射法が最長、IUC・皮下インプラントが最短、という結果もわかりやすい。