軽中等症のCOVID-19幼児は、鼻咽頭スワブRNA量が成人の10〜100倍
Age-Related Differences in Nasopharyngeal Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 (SARS-CoV-2) Levels in Patients With Mild to Moderate Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Pediatrics
年月
July 2020
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背景

子供は成人より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状が軽い。Ann & Robert H. Lurie Children’s HospitalのHeald-Sargentらは、2020年3月23日〜4月27日に、発症から1週間以内の軽度〜中等度度の患者145名を、5歳未満(幼児)、5〜17歳(年長児)、18〜65(成人)歳の3群に分け、鼻咽頭スワブによる検体のPCR増幅サイクル閾値(PCR amplification cycle threshold [CT] values)を比較した。

結論

CT値中央値は、年長児(11.1)と成人(11.0)は同等だったが、幼児は有意に低く(6.5)、幼児で上気道ウイルスRNA量が成人の10〜100倍多かった。感度分析では、症状の持続期間不明の患者含めた場合も、群間で同様の統計的差異があった。コホート全体と各サブグループでの症状の持続期間とCT値との間には非常に弱い相関しかなかった。

評価

幼児の軽症性の機構解析のためだけでなく、幼児から老人への感染可能性をも支持するデータである。著者らはワクチンの優先接種さえ示唆しているが、論争的である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies