乳児RSV感染症に画期的受動免疫薬nirsevimab登場
Single-Dose Nirsevimab for Prevention of RSV in Preterm Infants
背景
RSウイルス(RSV)感染は乳児の下気道感染症の原因として最頻で、また重症化もある重要疾患である。AstraZenecaのVillafanaらは、早産(29〜34週)健常児1,453名を対象として行われた新薬nirsevimab(半減期延長モノクローナル抗体薬)の第2b相試験(対照:プラセボ)の結果を報告している。用法は単回筋注、一次エンドポイントは、投与後150日間における受診にいたったRSV関連下気道感染症発生である。
結論
Nirsevimabの一次エンドポイント効果を確認した(70.1%減)。入院率も78.4%低減した。有害事象に群間差はなかった。
評価
AstraZenecaがSanofiと協力した、という画期的新薬である。劇的な受動免疫(予防)効果を示し、乳児・小児感染症のランドスケープを変えうる。