急性期病院における患者の安全ハンドリングのためのリフト使用
Factors associated with safe patient handling practice in acute care and its relationship with patient mobilization: A cross-sectional study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
International Journal of Nursing Studies
年月
April 2020
104
開始ページ
103508

背景

看護師は筋骨格系障害の発生リスクが高いが、アメリカでのリフト使用の現況は。Hill-Rom Holdings, Inc.のKayserらは、2018 International Pressure Ulcer Prevalence(TM)のデータを用いて、急性期病院の成人患者におけるリフト使用率を調査した(642病院、患者40,856名)。

結論

全施設の約半数(49%)で、1名以上の患者にリフト使用があった。全患者の3.7%、移動困難患者の11.1%でリフト使用があった。リフト使用は、肥満・長期入院者・ブレーデンスケール低スコア・褥瘡予防実施・ICU入室・小規模病院・safe patient handling and mobility(SPHM)法制定州と関連していた。移動困難な患者は、滞在中にリフト使用があった場合、使用無しと比較してベッド上でなくベッドサイドチェアで観察される可能性が1.94倍高かった。

評価

アメリカでのリフト使用の低率が明らかとなった。著者らはSPHM法がある場合はリフトが使われる可能性が60%増える、として法的規制を支持しているようである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies