家族の関与が高齢患者の術後せん妄を減らす
Effect of the Tailored, Family-Involved Hospital Elder Life Program on Postoperative Delirium and Function in Older Adults: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Internal Medicine
年月
January 2020
180
開始ページ
17

背景

高齢患者の術後せん妄(POD)軽減のために家族が関与する介入Tailored, Family-Involved Hospital Elder Life Program(t-HELP)は有効か。中国Sichuan UniversityのWangらは、非心臓外科手術後の高齢患者を対象としてt-HELP介入(術後1日目〜術後7日目または退院まで)の有効性を検討するRCTをおこなった(n=281、対照:通常ケア)。一次アウトカムは、CAM(Confusion Assessment Method)評価によるPOD発生率である。

結論

介入の一次アウトカム有効性を認めた(2.6% vs. 19.4%)。PODに関するNNTは5.9名であった。介入群参加者は身体機能および認知機能の低下が少なく、入院期間も短縮された(12.15 vs. 16.41日)。

評価

Hospital Elder Life Program(HELP)にプロトコルを追加し、家族や家族が雇用した介護者が関与し、患者のリスクプロファイルに合わせてプロトコルを調整することの有効性を検討した研究である。中国での入院は家族やヘルパーが付き添って介護することが一般的で、看護士領域のケアをおこなうこともあるため、この結果を中国以外の国で一般化できるかは不明である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies