長期療養病床における便秘ケア
Management of constipation in long-term care hospitals and its ward manager and organization factors
背景
長期療養(LTC)病床における便秘ケアに影響を与える組織的要因は。日本University of Tokyo(東京大学)のTakaokaは、LTC病棟管理者と看護師に横断アンケート調査をおこない、便秘管理に関する毎日の評価と実践を同定し、便秘管理に関連する要因を解析した(247病棟)。
結論
アンケートに回答した病棟のうち、ほぼすべてが定期的に排便頻度を評価したが、排泄の他の特徴(例:便硬さ、量)はそれほど詳しく検査されなかった。下剤の使用が報告されたが、食物繊維とプロバイオティクス製品の使用は、20〜30%であった。非薬理学的管理の実施と刺激性下剤の適切な使用は、病棟管理者の信念と知識、組織風土、便秘評価のための看護記録の存在、便秘のための計画された看護ケア、便秘管理に関する組織化された会議・院内研究に関連していた。
評価
ブリストルスコア(BSFS)を用いた評価をおこなったのは20%のみであり、LTC病棟で標準化されたツールでの評価の欠如が示唆される。著者らは、下剤使用への依存の軽減とカルテシステムの改善を提言している。