「NSAIDsは妊娠高血圧症候群女性の産後鎮痛に不適」を否定
Ibuprofen and Postpartum Blood Pressure in Women With Hypertensive Disorders of Pregnancy: A Randomized Controlled Trial
背景
慢性高血圧成人に対する非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は血圧を上昇させる可能性があるが、妊娠高血圧症候群(HDP)女性の分娩後鎮痛では。University of CaliforniaのPenfieldらは、同女性1,000名を対象としてこれを検証するRCTを行った(n=61)。患者はイブプロフェン群(6時間ごとに600mg)とアセトアミノフェン群(6時間ごとに650mg)に割り付けた。一次アウトカムは、産後入院中の平均動脈圧である。
結論
一次アウトカムに群間差はなかった。追加投与を要求した参加者の割合にも差はなかった。
評価
アメリカ産科婦人科学会が同薬の忌避を示唆したため行われた試験だが、杞憂ということになった。先行類似結果もある(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29505772)。アセトアミノフェンとイブプロフェンの併用法や長期の血圧への影響は更なる研究に値する。