41週以上続く健康な妊娠はどう管理すべきか:SWEPIS研究
Induction of labour at 41 weeks versus expectant management and induction of labour at 42 weeks (SWEdish Post-term Induction Study, SWEPIS): multicentre, open label, randomised, superiority trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
BMJ
年月
November 2019
367
開始ページ
l6131

背景

41週の低リスク妊婦での分娩誘発は有益である、という報告があるが、41週間以上続く健康な妊娠はどう管理すべきか。スウェーデンGothenburg UniversityのWennerholmら(SWEPIS)は、単胎低リスク妊婦2,760名を、41週時分娩誘発(induction of labour: IL)群と42週の分娩誘発までの待機的管理(expectant management: EM)群に割り付けるRCTを行った。一次アウトカムは、死産・新生児死亡・5分後Apgarスコア7未満・代謝性アシドーシス(pH<7.05、BD>12 mmol/L)・低酸素性虚血性脳症・脳室内出血・てんかん発作・胎便吸引の一つ以上を含む複合周産期アウトカムである。

結論

EM群で周産期死亡率が有意に高かったため、研究は早期終結された。一次アウトカムに群間有意差はなかったが、IL群で周産期死亡が無かったのに対し、EM群では死産5名、新生児早期死亡1名であった。帝王切開分娩・器械的経腟分娩・母体罹病率に群間差はなかった。

評価

重要な問題に関する本格的RCTで、「待機は危険」を示唆した。BMJ Editorialは、「41週での分娩誘発は、女性のための合理的な選択である」としている(https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6486/related)。スウェーデンでは周産期死亡率は非常に低いが、40週以降には低レベルからの進行性のリスク上昇が起こることが知られている。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

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