帝王切開でも臍帯結紮の遅延がよい?
Effect of Delayed vs Immediate Umbilical Cord Clamping on Maternal Blood Loss in Term Cesarean Delivery: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
November 2019
322
開始ページ
1869

背景

米国産科婦人科学会は、正常経腟分娩正期産児における臍帯結紮を出生後30~60秒以上遅らせることを推奨しているが、帝王切開では。Columbia UniversityのBannermanらは、予定帝王切開の妊婦113名を対象に、臍帯結紮の遅延施行(DCC、分娩後60秒)と即時施行(ICC、15秒以内)の母体出血リスクを比較するRCTをおこなった。一次アウトカムは、術後1日目の母体ヘモグロビン濃度変化である。

結論

一次アウトカムに両群差はなかった(-1.90 g/dL vs. -1.78 g/dL)。

評価

児のヘモグロビンレベルはDCCの方が有意に高い、と報告していおり、帝王切開でもDCCでよい、ということになろう。JAMAは、早産児では臍帯ミルキングで重度脳室内出血の可能性が高かまる、という注目すべき研究も併載している(http://dx.doi.org/10.1001/jama.2019.16004)。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies