米看護師健康研究(NHS)データで示す、消毒剤のCOPDリスク
Association of Occupational Exposure to Disinfectants With Incidence of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Among US Female Nurses
背景
消毒剤を定期的に使用する看護師の慢性閉塞性肺疾患(COPD)発生リスクは。フランスINSERMのDumasらは、米国Nurses’ Health Study II参加73,262名の女性看護師のコホート研究を行った。一次アウトカムは、2009〜2015年のアンケートによるCOPDの診断報告である。
結論
消毒剤への曝露は、喘息・喫煙の調整後で看護師のCOPD発症リスクを25〜38%増加させた。COPD発生リスクと有意に関連した消毒剤(aHR:1.25〜1.36)は、グルタルアルデヒド・漂白剤・過酸化水素・アルコール・第四級アンモニウム化合物であった。
評価
単に医療従事者に限らず、消毒剤のCOPDリスクに関する最大の研究である。著者らは、曝露低減戦略の開発や代替手段(蒸気や紫外線など)の検討を呼び掛けている。