看護師の専門職化と男女共同参画政策の関連は
Gender equality policies, nursing professionalization, and the nursing workforce: A cross-sectional, time-series analysis of 22 countries, 2000-2015
背景
看護師は女性の方が多いが、男女共同参画政策と看護師の専門職化の関連は。カナダUniversity of TorontoのGunnらは、OECD参加22ヶ国の2000〜2015年のデータを用い、看護教育・労働市場・男女共同参画に関する政策が、看護専門職化の指標(専門看護師と高等教育修了率)に関連しているかを分析した。参加国はKorpiのジェンダー政策モデル(gender policy model)ごとに、以下の3つのグループに分けられた。a) 男性稼ぎ主モデル(Traditional family):オーストリア・ベルギー・フランス・ドイツ・ギリシャ・イタリア・オランダ・ポルトガル・スペイン、b) 市場志向モデル(Market-oriented):オーストラリア・カナダ・アイルランド・日本・ニュージーランド・韓国・スイス・英国・米国、c) 稼得とケアの調和モデル(Earner-carer):デンマーク・フィンランド・ノルウェー・スウェーデンである。
結論
看護専門職化指標は平均してジェンダー政策レジームに関連しており、Earner-carerモデルで最高であり、Traditional familyモデルで最低であった。専門看護師の比率はMarket-orientedモデルで最高であった。性別による賃金格差、管理職の女性比率、国会議員の女性比率は、2つの看護専門職化指標両方を予測した。高等教育の卒業生の女性比率は専門看護師の比率を予測し、女性の労働力率は高等教育修了率を予測した。
評価
各国でほとんどの看護師は女性で、性差を最小限に抑えるための継続的な努力にもかかわらず持続している(https://doi.org/10.5430/jnep.v4n3p86)。