化学療法を受ける乳がん患者に対する12週間の歩行プログラム
The effect of a 12-week home-based walking program on reducing fatigue in women with breast cancer undergoing chemotherapy: A randomized controlled study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
International Journal of Nursing Studies
年月
November 2019
99
開始ページ
103376

背景

がん化学療法中の疲労軽減のための運動の効果は。台湾Chang Gung University of Science and TechnologyのChenらは、化学療法第一サイクル後に不眠症・疲労・痛み・抑うつ症状を経験したI〜III期の乳がん患者に対する、3サイクル目からの12週間の在宅歩行プログラム(早歩き)の効果を検証するRCTを行った(対照:運動なし、n=159)。

結論

歩行群で疲労が減少し、期間中維持された。診断前に運動時間が長かった患者は、診断前にあまり運動しなかった患者より12週間後の疲労が少なかった。患者の疲労レベルは、機能的パフォーマンス・睡眠障害・うつに関連して変動した。

評価

乳がん患者の化学療法中の運動に関しては、「水泳はあまり薦められない」などとするものがあるが(https://www.breastcancercare.org.uk/information-support/facing-breast-cancer/living-beyond-breast-cancer/your-body/physical-activity-breast-cancer/physical-activity-during-after-treatment)、堅固なエビデンスはないようである。歩行は一番推奨可能性のある方策で、RCTによる有益性の確認は意味がある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies