救急での思いやりあるケアでその後のPTSDを減らす
Healthcare provider compassion is associated with lower PTSD symptoms among patients with life-threatening medical emergencies: a prospective cohort study
背景
医療に関連する外傷後ストレス傷害(PTSD)は予防可能か。Cooper Medical School of Rowan UniversityのRobertsらは、40ポイントの同情スケールConsultation and Relational Empathy(CARE)を使用し、救急部(ED)における医療提供者の同情に対する患者の認知を測定する前向コホート研究を行った(n=99、呼吸器系/心血管系重症症状で救急受診した患者)。
結論
25%が退院から1ヶ月時にPTSD症状を呈した。患者の同情認知高スコアは、1ヶ月時のPTSD減少と独立に関連していた(オッズ比0.93)。CAREスケールが1ポイント上がるごとに、1ヶ月時のPTSDは7%減少した。
評価
著者らは、このアプローチはPTSD発症後に治療を試みるより効果的であろうとしている。ここでの思いやりのあるケアとは、患者とアイコンタクトをして直接話すこと、現在おこなっている医療行為を説明して患者の恐れを和らげること、「私たちはあなたを大事にするつもりです」と言うことなどである。