DMは乳がんサバイバーのQOLを劣化させる
Impact of Diabetes on the Symptoms of Breast Cancer Survivors
背景
女性の糖尿病(DM)は乳がん罹患リスクを23%増し、DMの合併は乳がん女性の死亡リスクを 37%増すとされるが、認知機能等へのQOL的影響は。Indiana UniversityのStoreyらは、治療3〜8年後の乳がんサバイバー(DM患者121名と非DM患者1,006名)の、うつ・不安・性機能・末梢神経障害・身体機能・注意機能・睡眠障害・疲労の症状スコアを比較した。
結論
DM合併群患者は、DM非合併群患者より身体機能・注意機能の低下、睡眠障害・疲労をより多く報告した。年齢・教育・収入・BMIは、症状の独立予測因子であった。
評価
同主題の先行研究の多くを基本的に裏書きする結果だが、注意機能といった高次認知機能への影響の報告は初めてである。DM群は末梢神経障害症状が少なく、年齢は疲労と逆相関していたという。