訪問医療スタッフの22%は年1回以上暴言を経験する
Home care aides’ experiences of verbal abuse: a survey of characteristics and risk factors
背景
在宅介護提供者が受ける暴言・暴行は。University of Massachusetts LowellのM Quinnらは、 訪問スタッフ(home health aide :在宅医療助手)954名を対象として、利用者や家族から受けた暴言についてのアンケート調査を行った。
結論
参加者の22%が、過去12ヶ月間に利用者またはその家族により、少なくとも1回の暴言事例を報告した。高齢スタッフは、若いスタッフよりも暴言を受けにくかった。暴言の主要リスク要因は、認知症患者(相対リスク RR:1.38)・狭小家屋(1.52)・作業時間の長さ(0.74)であった。主な暴言タイプには、「お前が悪い」、「人種・民族・宗教への、また個人的な侮辱」、「危害を加えるぞ」があった。身体的暴力も7.5%が経験し、暴言を受けた場合には暴行リスクは11倍増した。
評価
利用者から直接雇われたスタッフは、紹介会社を通して雇われたスタッフより暴言報告がやや少なかった(RR:0.76)、という。著者らは、時間の経過とともに暴言の想起が薄れ、実際に受けた暴言を過小評価したり、利用者の年齢や健康状態から暴言をを酌量しているかもしれないと示唆している。

