ビッグデータで早産児のCKDリスクを確認
Preterm birth and risk of chronic kidney disease from childhood into mid-adulthood: national cohort study
背景
早産低出生体重児はネフロン数が生涯少なく、高血圧や進行性腎臓病(CKD)の発症リスクが高いという報告がある。Icahn School of Medicine at Mount SinaiのCrumpらは、1973〜2014年のスウェーデン全国出生記録(4,186,615単生児)を用いて、早産と小児期から中年期までのCKDリスクの関係を分析した。一次アウトカムは、2015年までの全国の病院・診療所記録によるCKD症例である。
結論
CKD総発生率は、4.95/100,000人・年であった。CKDリスクは、早産と関連していた(<37週で約2倍[9.24/100,000人・年]、<28週で約3倍[13.33/100,000人・年])。早産とCKDとの関連は9歳までで最も強く、その後弱まったが、10〜19歳および20〜43歳で増加した。関連には性差はなく、遺伝的・環境的要因との関連もみられなかった。
評価
ビッグデータで、早産がCKD発症リスクであることを確認した。著者らは、早産児はライフコースを通してのモニタリングと早期予防介入が必要である、としている。