生後10分Apgarスコア7は「正常範囲」ではない
Association between Apgar scores of 7 to 9 and neonatal mortality and morbidity: population based cohort study of term infants in Sweden
背景
Apgarスコアは7〜10点が正常とされているが、7〜9点とに差はないか。スウェーデンKarolinska InstitutetのRazazらは、在胎週数37週以上で奇形のない単胎児に関する同国1999〜2016年のデータを分析し、Apgarスコアの1・5・10分値7〜9点と、1・5・10分値10点の新生児を比較し、死亡率・罹患率との関連を検討した(n=1,551,436)。一次アウトカムは、死亡・罹患(新生児感染症・仮死関連合併症・呼吸困難・新生児低血糖)である。
結論
母体の年齢・BMI・妊娠中喫煙等の多要因の調整後、特に出生後5および10分値7〜9点の児は、安定してスコアが10点であった児と比較して、一次アウトカムリスクが高かった(例:呼吸不全の調整後率差[aRD]は、スコア9が9.5% vs. スコア7が41.9%)。
評価
Apgarスコアの「正常値」の再検を促すとともに、1分・5分値にかかわらずすべての新生児は10分後までApgarスコアを確認すべき、とする結果である。