精神科看護師は身体ケアに自信がない
Mental health nurses’ attitudes, experience, and knowledge regarding routine physical healthcare: systematic, integrative review of studies involving 7,549 nurses working in mental health settings

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
BMC Nursing
年月
April 2019
18
開始ページ
16

背景

精神科看護師は精神疾患患者の身体的健康管理に対する態度や知識は。オーストラリアWestern Sydney UniversityのDickensらは、現場で働く精神科看護師の日常的な身体的健康管理に関する態度・経験・知識に関する研究を系統的・統合的にレビューし(n=7,549、14ヶ国)、Physical Healthcare Attitude Scale for mental health nurses(PHASe)を用いた健康管理改善のための介入の有効性を評価した。

結論

51研究が含まれ、11件が介入研究、40件が横断研究であった。観察的および定性的研究は、一般的に質が高かった。自信・スキル・知識の欠如が、身体健康管理上の主要な障壁で、看護師はそのためのスキル・知識への要求を「よく認識」しているが、「これを達成するために必要な変化を受け入れることについては、あいまいさと躊躇が残っている」。国際間データ比較により、精神科看護師の身体健康管理訓練が各国で大きく異なることが示された。

評価

精神疾患患者は身体合併症を併発するリスクが高いが、精神科看護師は精神科勤務経験が長期になると、身体の客観的観察やアセスメントに自信がなくなる、という(https://www.osaka-med.ac.jp/research/nursing-magazine/tpv6n400000028ia-att/11.pdf)。最大の統合的レビューにより、この問題への対応が遅れていることが明らかになった。逆に一般看護師がメンタルヘルス看護に熟練していないということもありそうである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies