妊娠期のパートナーによる暴力への介入プログラム
Effect of Addition of an Intimate Partner Violence Intervention to a Nurse Home Visitation Program on Maternal Quality of Life
背景
妊娠期からのパートナーによる暴力(Intimate Partner Violence: IPV)防止と母子の転帰改善に有効な介入は。カナダMcMaster UniversityのJackらは、同国Nurse-Family Partnership(NFP)プログラムにIPVプログラムを組み合わせた介入の有効性を検証するRCTを行った(n=492、対照:NFP単独単独[IPV強化トレーニングを受けていない看護師による妊娠初期〜児の2歳の誕生日の定期的な自宅訪問(最大64回)])。一次アウトカムは、ベースライン〜出産後24ヶ月までのQOL(WHOQOL-BREF)である。
結論
両群でQOL改善があり、群間有意差はなかった。介入群の女性は、対照群と比較して24ヶ月時QOLレベルが低かった(311.3 vs. 316.2)。
評価
重要な問題で、様々な研究があるが結果も様々で、有効な介入法は見出されていない。IPV防止・女性支援のための自宅訪問による介入は、IPVを減らすのに効果的のようであるが、長期的に有効であるかどうかは不明という系統レビューもある(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25947931)。