IBS患者にテレ認知行動療法
Assessing telephone-delivered cognitive-behavioural therapy (CBT) and web-delivered CBT versus treatment as usual in irritable bowel syndrome (ACTIB): a multicentre randomised trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Gut
年月
April 2019
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開始ページ
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背景

難治性の過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome: IBS)に、電話やWebベースの認知行動療法(CBT)は有効か。英国University of SouthamptonのEverittらは、難治性IBS成人患者558名を対象として、電話でのCBT(TCBT)またはWebによるCBT(WCBT)、薬物療法および食事・生活習慣の情報提供による通常治療(TAU)の有効性を比較検討した。一次アウトカムは、12ヶ月時でのIBS症状重症度スコア(IBS-SSS)と仕事と社会的適応度尺度(WSAS)であった。

結論

遠隔CTBのTAUに比しての一次アウトカム有効性が示された。12ヶ月後のIBS-SSSはTAUと比較して、TCBTで61.6ポイント、WCBTで35.2ポイント低かった。12ヶ月後のWSASスコアはTAUと比較して、TCBTで3.5ポイント、WCBTで3.0ポイント低かった。重篤副作用はなかった。

評価

検証されたのは、著者らが開発した8つのCBTセッションを含むプログラムで、電話ベースと対話型オンラインベースでセラピストのインプット量が異なり、オンラインでインプットが抑えられている。将来的にNHS Improving Access to Psychological Therapies(IAPT、https://www.england.nhs.uk/mental-health/adults/iapt/)のサービスを通じて展開することが期待されている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies