救急低リスク急性アルコール中毒患者をSobering Center(酔いさましセンター)へ転送
EMS Can Safely Transport Intoxicated Patients to a Sobering Center as an Alternate Destination
背景
救急搬送された低リスク急性アルコール中毒患者を代替機関へ転送することの安全性は。University of California-San FranciscoのShannonらは、低リスク基準(バイタルサイン正常値、Glasgow Coma Scaleスコア≧13、外傷なし、正常な血糖値など)を満たす成人急性アルコール中毒患者を転送することができる機関、Sobering Centerの2013年7月〜2016年6月の訪問記録(電子カルテ)を評価した(3,268名、11,596回訪問)。
結論
35%がEMSから、12%がEDからの転送だった。全訪問者の4.4%がEDに二次転送された。EDへの転送の主要な臨床適応は、心拍数>100・アルコール禁断症状・痛み(胸痛を除く)だった。Sobering Centerでの死亡(1名)は、患者がセンターにいる間のコカイン過剰摂取によるものだった。
評価
「酔いさましセンター」はSFで始まった取り組みで、ここでの評価は「安全」とみられ、緩やかだが全米で広がりつつあるようである。EDだけでなくジェイルの混雑をも緩和する、という切実な需要がある。