「女性中心のケア(WCC)」の概念はあいまい
Woman-centred care: An integrative review of the empirical literature
背景
「女性中心のケア(woman centred care: WCC)」が母性看護の基盤概念とされ広がっているが、明確な定義はあるのか。オーストラリアUniversity of QueenslandのBradyらは、臨床診療・産科医療・教育の文脈の中でのWCCに関し報告した経験的文献の統合レビューを行なった。
結論
17研究が選択基準を満たした(定性研究12、定量研究5)。研究国はオーストラリア(5)・アイルランド(1)・日本(2)・オランダ(2)・ニュージーランド(1)・南アフリカ・スウェーデン(1)・スイス(1)・英国(1)・米国(2)に広がっていたが、質は様々だった。3つのメインテーマと10のサブテーマが明らかにされた;臨床実践(選択と管理・エンパワーメント・正常出産の保護・人間関係・助産師)、産科サービス(ケアモデル・継続的ケア・マタニティケアシステム)、教育(登録実践者・助産師学生)。
評価
最近の助産学は、WCCの教育・研究・実践を重視しているが、WCCという概念自体に共通の理解がないことが明らかになった。