ノルウェーコホート研究による流産リスクの推定
Role of maternal age and pregnancy history in risk of miscarriage: prospective register based study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
BMJ
年月
March 2019
364
開始ページ
l869

背景

流産リスクの定量化はデータ収集の一貫性がないため難しいといわれている。ノルウェーInstitute of Public HealthのMagnusらは、2009〜2013年のノルウェー人コホート(医療出生登録・患者登録・人工妊娠中絶記録)を用い、流産リスクと母体年齢・妊娠歴との関連を評価した(妊娠421,201件)。出産71.0%、妊娠中絶18.3%、流産10.4%、死産0.3%であった。

結論

流産のリスクは25〜29歳で最も低く(10%)、30歳以降は急速に上昇し、45歳以上の女性では53%に達した。母体年齢調整後で、流産の再発リスクが示された(1回の流産:aOR:1.54、2回連続した流産:aOR:2.21、3回連続した流産:aOR:a3.97)。前回の出産が早産(aOR:1.22)・死産(1.30)・非選択的帝王切開(1.29)の場合、流産リスクはわずかに増加した。

評価

結論は常識を確認するものだが、ノルウェーは流産データが2008年以降一貫して収集されている数少ない国の一つであり、数値の信頼度は最高レベルである。前回の妊娠中の子癇前症(異常高血圧)は流産のリスク増と関連していなかった、という。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies