深い睡眠や右側臥位での覚醒は後期死産のリスク?
Maternal sleep practices and stillbirth: Findings from an international case‐control study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Birth
年月
January 2019
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背景

妊婦の睡眠と後期死産の関連は。University of MichiganのO’Brienらは、28週以降に後期死産を経験した女性(n=153)と、妊娠中期または同時期に出産した女性(n=480)を対象とした、インターネットベースのケースコントロール研究により、睡眠習慣と後期死産との関連を調査した。

結論

前月の夜間の9時間を超える睡眠は、死産と関連した(aOR:1.75)、右側臥位での覚醒も同様であった(2.27)。妊娠最終夜の1回以下の覚醒が死産と関連していた(2.03)。妊娠最終夜の入眠時の姿勢との関係は見られなかったが、仰臥位を報告した女性はほとんどいなかった(2.4%)。

評価

このような現象の死産との因果関係は不明だが、単にオッズ比からいうと右側臥位での覚醒のそれは喫煙のそれよりはるかに高い(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27580369)。夜間に排尿による起床が1回以下は、2回以上と比較して、後期死産リスクと関連するという研究もある(https://www.bmj.com/content/342/bmj.d3403.abstract)。著者らは、妊婦の夜間の覚醒や起床(排尿など)は、血圧を維持し低血圧予防に役立つのかもしれず、「死産の文脈ではそれは保護的なのかもしれない」としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies