産後の骨盤底障害と分娩様式の関連は
Association of Delivery Mode With Pelvic Floor Disorders After Childbirth

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
December 2018
320
開始ページ
2438

背景

出産と産後の骨盤底疾患は関連するが、分娩様式との関連は。Greater Baltimore Medical CenterのBlomquistらは、コミュニティ病院における出産後5~10年後の女性を対象として9年間追跡調査をおこない、分娩様式と産後の骨盤底障害のリスクを検証するコホート研究をおこなった(n=1,528)。分娩様式は、帝王切開、自発的分娩、手術分娩に分類した。一次アウトカムは、ストレス性尿失禁(SUI)・過活動膀胱(OAB)・肛門失禁(AI)・骨盤臓器脱(POP)である。

結論

自発的分娩と比較して帝王切開は、SUI(aHR:0.46)・OAB(0.51)・POP(0.28)低リスクと関連し、鉗子使用等による手術経膣分娩は、AI(1.75)・POP(1.88)高リスクと関連した。

評価

自然に治ると放置されてきた問題で、自分からは受診しない人も多く実態が明らかではなかった。単一施設ではあるが、十分に長期追跡した初の本格調査である。著者らは、この結果は帝王切開を推奨するものではないとしている。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

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